- 本厚木ピアノ教室講師が、独断と偏見でお送りする -
ピアノ 初心者講座
No.013 〜 ボールがバウンドするイメージで 〜
リズムは点ではなく線でとらえよう
さて、ピアノ初心者講座第13回目のお題は、「リズム」に関するお話です。
「リズム」といっても色々ありますが、今回は、カウントの取り方に関するお話です。
小さい頃、我が家のピアノの上には、当たり前のようにメトロノームが置いてありました。
メトロノームというのは、縦長のピラミッドのような形をした、好きな速度で、カウンドを鳴らしてくれる便利な道具です。
楽譜の冒頭にはたいてい速度記号が書いてあるものなので、それがどのくらいなのか? ということを確認するために使う訳ですね。
さらにその応用としてよく使われる方法が、演奏の速度を一定に保つ練習をかねて、メトロノームをカチカチ鳴らしながら、ピアノを練習したりすることもあります。わたしも小さい頃はたまにそうやっていました。
結局、曲を弾いている中で、簡単なところは得意げに早く弾きがちですし、難しい箇所は必然的に速度が落ちてしまいがちなので、それを無くすために、当時習っていた先生が提案した練習方法だったのだと思います。
その練習方法は、同時に、体内時計、体内リズムの矯正にもなる訳で、ある程度の効果は確実に見込めることは間違い無いかと思います。
そうやって、曲を弾いている時に常に一定のリズムを頭の中で鳴らしながら練習することはとっても重要だとわたしも思っており、だんだんと正確なカウントを導き出せるようになるハズです。
しかしながら、今回のテーマは、そのカウントの正確さについてではなく、それと同じくらい重要だと思われるカウンドの取り方(感じかた)のお話なんです。
体内時計が正確であればあるほど、きっちりとしたテンポで演奏できるハズですが、より音楽的に聞かせるには、実はもう少しコツが必要です。
それは、「1.2.3.4 1.2.3.4 」と心の中でカウントする時に、1から2 2から3 3から4 4から1
といった具合に、各カウントの間をしかりと感じなくてはならないということです。
ここが意外と見落としてしまいがちな点ではないでしょうか??
例えば指揮者に例えてみると、あの指揮棒でカウントを伝えるにあたって、各カウントをボールのバウンドをイメージするような感じで考えるようです。
ボールのバウンドの速度は常に一定では無いという点がポイントだと思います。
つまり、1から2 2から3のように、拍子の間にはそれなりの自然な勢いがあることをなんとなく表しているような気がするわけです。
特に、4拍目から次の1拍目への間が、短くなりがちです。あせっている時や、テンポの早い曲などを弾く時にその現象が起こりがちです。
なので、わたしもテンポが安定しないことに気づいた時には、4拍目から次の1拍目は他よりも間をたっぷりとる感覚でいます。
最後になりますが、わたしも大好きな歌手の山崎まさよしさんが言っていることなのですが、歌のうまい下手に関して一番気をつけていることは、ピッチや、発声はもちろんなのですが、実はリズム感やグルーブ、ノリがしっかりとあれば、その他はかなりごまかされるそうです。
なるほどなーと思う部分がすごくありますね。
リスムは点ではなく線でとらえるという考え方。なんとなくご理解頂けましたでしょうか??