- 本厚木ピアノ教室講師が、独断と偏見でお送りする -
ピアノ 初心者講座
No.002 〜 いったいどっちが凄いんだ 〜
クラシックとポップス何が違うのか?
さあ、第二回目のお題は、「クラシック音楽とポピュラー(ポップス)音楽の違い」についてお話したいと思います。
音楽の現場にいると、「クラシックは奥が深い」だとか、「JAZZはポップスより難しい」であるとか、「バンド上がりの音楽家は無知な人が多い」といったような、様々な都市伝説とでも言えそうなコメントを発する人にたびたび遭遇することがありました。
では、実際のところ、ジャンルによって難さの違いってあるのでしょうか??
例えば筆者が小さかった頃、ピアノを習うといったら、それは自動的にクラシック音楽の勉強を意味していました。子供でしたし、当たり前のようにバッハやベートーヴェン、ショパンといった音楽家たちの曲にふれ、練習していたわけです。
では現在は?というと、多くのピアノ音楽教室で、「ポピュラーピアノ」や、「映画音楽」「JAZZ」などといったクラシック以外のジャンルに焦点をあてたコースが開設されています。
ではそもそも、クラシックとポピュラーはどのように分類されているでしょう?
例えば、高校の部活では「軽音楽部」というものがありますが、これを用いて考えるならば、、、
クラシック → 重音楽
(ポピュラー)バンド → 軽音楽
これだけ見ると、ポップスはクラシックと比べてとってもぺらぺらなもののように感じます。
また別の角度で考えてみますと、筆者が音大在学中によく耳にした言葉。
クラシック → 再現音楽
ポピュラー → 自由な発想
つまり、クラシックは、演奏に関して、すべて楽譜に書かれた通りに演奏できることが素晴らしいとされ、いってみたら、伝統を守り、そしてなるだけ形を変えず正確に後世に伝えることが目的のような。
一方、ポップスは、リズムパターンやアドリブ、コードネームなど、演奏する人が自由な解釈を加えて良いとされるツールを使用し、そういった意味では、演奏者のその場の発想や好みが反映される的なジャンルであろうか。
ここを比べると、クラシックは厳格な親父ナミヘイ。ポップスは今時なお父さんマスオさんでしょうか。
ナミヘイさんの考えは時に古いと避難されることもあるでしょう。一方でマスオさんの優しさは甘いと指摘されることもあるかもしれない。
はたまたこんな表現も一部ではされています。
クラシック → 芸術音楽
ポピュラー → 商業音楽
では実際どちらがどうなんだ?ということはなかなか断言できない部分があります。
どちらにも面白さと難しさはがあるように思いますしね。
そういった意味では、
クラシック音楽で基礎を固めて、ポップスで応用力や発想力を身につける
というのが今の時代ではバランスのいい選択かもしれません。
そしてもう一つ書き加えさせて頂きたい実体験のエピソードとしては、筆者が音大在学中に出会ったとあるピアニストは、クラシック音楽を華麗に弾きこなし、ポップスをセンスよくまとめあげ、最後はジャジーにアドリブ盛りだくさん。といったある意味無敵のピアノ演奏者であった。
そんな素敵な演奏者に出会ったことがきっかけとなり、筆者は、クラシックやポップス、JAZZといったジャンルの垣根に対して何かをくくることへの無意味さを知ることができたといっても過言ではない。
つまり、
音楽は音楽に変わりないということであり、ジャンルではなく演奏者「その人」なのでしょう。
長々と書いてしまいましたが、正解は、一長一短ということで、ひとまず、引き分けとさせて頂ければ幸いです。
少し参考になりましたでしょうか??